友禅小物から作家作品きものまで揃う、加賀友禅の店「ゑり華」

大和撫子のふろしき生活一週間

2007/10/26
媒体掲載情報

 また本のご紹介です。山田悦子さん監修で辰巳出版さんからこのほど出版されたこの本にまたまた、会長花岡慎一のコレクションから時代風呂敷が10点掲載されました。以前行なわれた大坂吹田の民族学博物館さんの「世界大風呂敷展」がご縁でした。今回わざわざ山田さんも金沢まで来られて、この本に載せる風呂敷を選ばれました。嬉しかったのは継ぎ接ぎだらけの裏からの写真まで載せていただいていること。これが初めてだと思います。どれだけ1枚の風呂敷を人が慈しみながら使ったかの証でもあります。本の中では今までにない風呂敷の包み方も紹介され、見た目にも楽しい風呂敷がいっぱいです。
 当店では2月23日(223=つつみ)風呂敷の日に向けて、イベントを企画中です。近くなりましたら、お知らせ致します。

大橋俊之さんの和染タペストリー


商品情報

 なんとも温かみのある染ですね。お正月の玄関ホールなどにピッタリのタペストリーです。
和染めは芹澤圭介さんが有名ですが、晩年のお手伝いをこの方のお父様や、伯父様がされていました。当店では15年ほど前まで毎年、「大橋三兄弟 和染め展」というタイトルで展示会を開催していました。長男の豊久さんが亡くなって、その後開催していないのですが、私は懐かしく、また、ご子息(大橋保太やすたかさん)がその後のお仕事をされているので、作品は少しずつでも求めてきました。型を彫るところからはじめるこの和染めの味は素朴でとても味があります。手づくりでしか出ない味なんですね。なにかぼっこりした、駿河の人の良さを感じずにはいられません。この作品は三兄弟の次男、隼雄さんの息子さんで俊之さんの作品です。

若女将が取材を受けました。


媒体掲載情報

 店主が何かと新聞だの雑誌だのと引っ張り出されることが多かったのですが、飽きられたのか、若女将に声が掛かりました。地元の月刊誌「金澤」の暮の企画でお取寄せコーナーということで、何やら出身の福岡から取り寄せるようです。当然、食べ物に決まってますよね。
中身は見てのお楽しみ。11月20日発売です。
 「金澤」といえば、今月号になんと会長が、「骨董を愛す」というコーナーで出ています。こちらも是非、お目通しいただければ幸いです。

パリジェンヌのマイ・ファーストきものは御召(おめし)でした。

2007/10/25
イベント告知

 国際めいた話題をもう一つ。
「パリジェンヌの着物はじめ」という本が出ています。著者はマニグリエ真矢さん。
この本は日頃店主が考えていること、基本的な考え方、コーディネートと、大変うまくまとめられています。世間にたくさん入門書が溢れていますが、これからきものを着たいと考えている30代~50代の女性にはとても重宝な一冊となること請け合いです。いろいろ読んで見ましたが、首を傾げるものが多いのです。その点この本は的を得ています。少なくとも、当店の考え方とほとんど一致しています。嬉しい本が出版されたものだと喜んでいます。
 実はこの本に紹介されている初めてのきものが11月にご紹介する、「なかむら」の御召なのです。当店では御召は京都を代表する老舗メーカーの矢代仁さんのものを開店以来扱っています。伝統を重んじ、手を抜かない真面目な姿勢で百貨店をはじめ全国の有名呉服店さんで扱われています。実は「なかむら」のご主人は元Jリーガーでしたが矢代仁さんに入社、当店の担当にもなっていた間柄でした。御召屋の息子でもあった彼は、独立して自分で納得のいく御召制作をしていたのでした。
 そんな彼の創った御召がパリジェンヌの目に留まり、本の中でも紹介されているわけです。
何とも数奇なご縁を感じる店主なのですが、このマニグリエ真矢さん、金沢に住んでいたんですね。石川大学に留学していらしたんです。これも何かのご縁。
 とにかく、今までの御召の常識を覆す、ドレッシーで、シンプル、気持ちの良い地風です。これは観て触ってもらうしかありません。
 これからきものとお考えの方、必見です。西陣御召「なかむら」の主人が紹介するこの機会をお見逃し無く。

「御召」deデビュー 同時開催 半額赤札ご奉仕会

金沢会場:11月1日(木)~3日(土)(会期は5日まで)
       加賀友禅の店 ゑり華 タテマチ本店
加賀会場:11月9日(金)~11日(日)(会期は12日まで)
       加賀温泉駅構内 きもの華や 加賀染織工芸館

加賀友禅 作家 山下智久さんの工房で


店主の独り言

今年の春に仕入れた加賀友禅振袖はとても良く出来ていて、店主は十分納得して仕入れました。幸い、京都に在住のお孫さんにとお嫁入りが決まりました(お買い上げになったということです)。スタッフの評判も良かったので、この雰囲気で地色の違うものがお願い出来ればと考えていました。
 作者は山下智久さん。千葉県出身で東京友禅を学ばれた後、金沢で加賀友禅の矢田博氏に師事されました。矢田先生は店主が金沢に戻ってきて、最初にお会いした先生です。ご挨拶に伺った時、きちんときものを着てお迎え下さったことが今でも印象に残っています。昭和61年のことでした。その前年に山下さんは独立されていました。矢田博先生の作風は娘婿さんの秀樹さんが継いでいます。山下さんの作風は矢田先生の雰囲気もありますが、メリハリの利いた、力強さが際立っています。
 今回、津幡の工房にお邪魔して制作中の振袖を前に地色を山下さんと検討しているところです。どんな染め上がりになるかは、後のお楽しみです。
 山下さんはお弟子さんはなく、奥さん(矢田工房のご出身!)とお二人でされているとお聞きしていました。それでお邪魔するとなんと!青い目の素敵な女性が友禅のお仕事をされているではありませんか!私はてっきりこの方が山下さんの奥さんかと思い、ビックリしました。聞くとウラジオストックから、勉強の為に来ているとのこと。ロシアで歴史の先生をしているそうです。ご自分の振袖を染めるんだと、スケッチもしながら、友禅の勉強をされていました。感心なものですね。将来、ロシア友禅の創始者になるかも知れないと、記念写真を撮ってしまった店主でした。

サルビア街道も観劇!?


店主の独り言

 先日の日曜日は珠洲まで出かけました。店主の娘が石川県の児童劇団「さくらんぼ」に所属しており、その日は珠洲・飯田のラポルト珠洲で公演がありました。例によって娘の舞台を見るために出かけた次第です。
 ちょうど前日に「能登の三朱の神輝」と題した藤田さんのお話しを土曜クラブという集まりで聴いたばかりでした。このお話しの能登の朱(あか)は「能登キリシマツツジ」「能登の火祭り」「能登の夕日」の3つで、地味な能登にあってとても鮮やかで美しいというものでした。
 珠洲への道すがら、何とも鮮やかな「赤」に目を奪われました。能登空港を過ぎて、神和住辺りだったでしょうか、約1キロに亘って道の両脇が真っ赤に染まっているのです。良く観るとサルビアでした。盛りは過ぎていましたが、その鮮やかさは残っているのです。写真は帰り路の夕方でしたが、何とも美しい花の色に暫し時間を忘れた店主でした。
 もちろん、娘の公演も感動しました。この日はその劇団の出身者でもある田中美里さんが「能登の花嫁」を撮影中とか。
それでもたくさんの方が観にいらしてました。土日の稽古でよくここまで出来るものと、ご指導下さる先生と演じる娘たちに陰ながら感謝する父親でもありました。
 おまけ:ラポルト珠洲のカフェで何とも美味しいモンブランとチーズケーキをいただきました。有名らしいですね。


モダンなつくりのラポルト珠洲


公演後観客を見送る劇団員

名付けて「むささびコート」が入荷!

2007/10/13
商品情報

背中から見るとまるでムササビが滑空するように拡がるコートです。
肌寒く感じられる頃から、人気のコート。今年は刺子縞模様です。
ウール70%の混紡で裏地付ですからとっても暖か。着物はもちろん洋服でもジーンズにも似合ってしまう重宝な、お手軽コートです。
 コートといってもチョット羽織っぽいところも。羽織紐を付ける「乳」がついているのでおしゃれな羽織紐をつけることが出来ます。
 世界遺産登録で一躍有名になった石見銀山「群言堂」さんの生地を生かしたきものづくりで有名な「よきもの倶楽部」さんの品です。価格は29400円色は黒、臙脂、チャコール、ベージュの4色です。
 ちなみに「むささびコート」は当店こもの担当の奥恵里子が名づけたもの。店主は「マンタ」を提案、知名度から「むささび」と相成りました。つまりゑり華が勝手に付けたニックネームです。モデルは大原範子が勤めました。フリーサイズの証明にもなってます。(あっ、ごめんなさい)

秋桜(こすもす)に彩られた城端「薪の音」さん


店主の独り言

2周年を迎えられた城端のプチホテル「薪の音」さん、おめでとうございます。
店主はこちらの浴衣やその生地を使ったオリジナルグッズのプロデュースをさせていただいたご縁でのお付き合いです。
この日は浴衣の追加納品のために、久しぶりにお尋ねしました。オープン時には造成したばかりで何も無かった散策路でしたが、今は秋桜が一面に咲いていました。ご主人の山本さんは今のこのイメージを熱く語っていたのを思い出します。店主も感動して納めたのがこのショットです。この日は2件の取材がはいって対応に忙しくされていました。娘さんの愛さんが対応してくださいましたが、彼女の何ともピュアな笑顔もこちらのおすすめです。
城端・薪の音

北國新聞夕刊「舞台」に出演!


媒体掲載情報

加賀染織保存会の代表として「着物に託す親心」という題で、現在金沢タテマチ本店、加賀温泉駅新店の両店で開催中の「時代子供のきもの展」について思うことを書きました。100年も前の子供のきものは現代のようにきらびやかで華やかさはありません。しかし何とも渋く愛らしいのです。染料も生地も予算も限られていた時代に何とかしてあげたいという親心がひしひしと伝わってくるのです。特に背守りは可愛いです。ぜひご覧になって下さい。

おまけ:掲載の写真は2年前のもの。髪型が少し違います。ちょっと痩せた?と嬉しいお声も。同じページの桂文珍師匠の向こうを張っているのが何とも可笑しくもありました。

ゑり華に新しいスタッフ


店舗情報/ゑり華 金沢タテマチ本店

ゑり華の新しい仲間をご紹介します!

ゑり華本店に荒谷希佐乃(あらやきさの)が、入社しました。
嬉しいのは、きものや和文化にとっても興味を持っていること。
きものの基本を猛勉強中の荒谷。末永くお付き合の程よろしくお願い致します。

光るとんぼ玉~曉雲の世界

2007/10/7
店主の独り言

 「誰にも教わっていません。すべて独学、我流です。」
初対面は「何とも不思議な人だなあ。」が第一印象の曉雲さん。
東京から金沢に越してきたのが2年前。東山に居を構えました。
彼の作品を見るまでは「たかがとんぼ玉」それが「こんな世界があったのか!」に一変した店主。
職人と作家の違い。それは誰も創っていないものが創れるか、だと思う。
そこには創造するする力、イメージ力が必要です。
 もともとデザインの仕事をしていた曉雲さん。だから出来ることなんだと納得。
 そんな彼が花岡コレクションをみて、感心しきり。彼が目指す世界と共通項を発見したようです。
 
曉雲さんの作品を今回の「もっと知りたい きもの教室」で初公開。今後、華好みのオリジナル作品をコツコツ創っていこうと、意気投合した曉雲さんと店主でした。

クリスマスバージョンの暗いところで光る根付けがまた、可愛いのです。

加賀友禅作家 藤村建雄さんをお迎えして


イベント報告

 本日は加賀友禅作家の藤村建雄さんをお迎えして、「もっと知りたい きもの教室」と題してお客様と楽しい一時を過ごしました。作品は見慣れていても作家さんは初めてという人ばかり。スケッチブックや図案を見ながら、感動を一枚のきものにするまでのご苦労話を聞かせていただきました。実際に羽織ったりしてのお客様のご意見は先生も感心して聞き入っていました。
 藤村さんは「ゑり華の会長さんとは切っても切り離せない関係です。」「この道に進んだのも、修行先も、戻るタイミングも父と会長さんが指南してくださったんです。」とお話しくださいました。私自身初めて聞いてビックリ。親しくさせていただいたとは思っていましたが、ここまでの仲とは正直思っていませんでした。
「父にはもちろんのこと、会長さんにも、いろいろご指導いただきました。」「図柄の位置や、葉脈の入れ方まで教えてもらいました。」   私が藤村さんの作品を素直に受け入れることが出来るのは、私が父から教えられたことをものにして実践されているからなんだと!今更ながら父がしてきた仕事の大きさを思い知りました。
「写生でもない図案化でもない、その中間を狙っています。草花の風にそよぐ姿がよ表現できたら嬉しい。」藤村さんのコンセプトとも言える言葉に一同うなづき、聞き入ってしまいました。
 藤村さんは社交ダンスを長年されていて、来週も発表会があるそうです。そんな一面も作品に生かされているのではと店主は思うのですが、ご本人は軽く否定されます。
 加賀店の店長高瀬は「イメージしていた人と全然違っていました。もっと職人さんと思っていたのですが、素敵な紳士でした。」
 加賀友禅の店をコンセプトにしているゑり華・華やとしては商品を言う前に、作家の人柄を語れることがやはり大切だと思う店主でした。

 「もっと知りたい きもの教室」 
 加賀会場:10月8日まで
 金沢会場:10月12日~15日まで

京都出張のひとコマ

2007/10/6
店主の独り言


 
 実は店主、けっこうなラーメン好きです。
京都出張での楽しみは美味しいラーメンの発見でもあります。
ある仕入先の社長さんからお昼(鰻屋さん)を誘われたのですが、丁重にお断りをいたしました。
ささやかな楽しみを奪われてはと。その社長さんも執拗に「なんでやねん?」と聞かれるものですから、本音を言ってしまいました。
「そんなら旨いラーメン屋あんねん、まあ一度食べてみい。」ということで連れて行かれたのが、写真のお店です。一見大丈夫?という感じなんですが、せっかくのご案内ですから入ります。
席に着くなりおばちゃんが小鉢に生卵を割って入れてくれます。何も注文もしていないのに・・・
社長さんは親切に初心者の私にレクチャーするのでした。「まず、卵をよく溶いて、この醤油をちょっと入れて、」
「赤肉2つね」と注文をしました。ほどなくラーメンが2つが目の前に出てきました。赤肉とは脂身のないチャーシューでした。このお肉が鉢の周囲をぐるっと囲んでいます。メタボが気になる年代には嬉しい配慮です。
指南はつづきます。「はい、先ずこのお肉を卵で食べて・・・」言われるままに口に運ぶと、あ~ら不思議、すき焼きそのものの味ではありませんか!
 生卵といえば徳島、和歌山ラーメンが有名ですが、この食べ方には少々、意表を衝かれた感がありました。醤油味の麺と肉を一緒に漬けながら食べて、卵のお替りまでしてしまいました。う~んこれはハマル。
 そうです、ここは知る人ぞ知る、すき焼きラーメン「ちいふ」というお店なのです。残念ながら、ラーメンの写真は撮っていませんが、「ちいふ」で検索するとラーメン好きなブロガーがたくさん書いてくれてます。詳しくはそちらをどうぞ。
 ちなみに、「赤肉」というメニューはありません。普通にチャーシュー入りを注文されると脂身が適度に入った美味しそうなチャーシューが出てきます。ちょっとそちらも気になった、とっても幸せ気分な店主でした。

 おまけ:ご案内してくださったのは、京のじゅばん&町家の美術館「紫織庵」の社長さんでした。今月10日より当店会長のコレクションの中から、「時代半衿」を2階の素敵な場所で展示して下さいます。以前にも「時代花嫁のれん」を特別展示いたしました。大変好評だったようで、再度お声をかけていただいた次第です。11月は「時代子供のきもの」を展示する予定です。京都がお近い方はぜひ、お立ち寄りください。

 反省:本題とおまけ逆でした。

時代子供の着物展 PartⅠ~加賀会場で

2007/10/1
加賀染織工芸サロン&館


 
 金沢タテマチ本店内での展示を終え、今月からは加賀染織工芸館での展示となります。10月28日まで、金沢会場とまた雰囲気も違ってお楽しみいただけます。
ちょっと涼しくなってからの、夏物の展示のため、今まで藍染めに囲まれた空間が、爽やかな明るい色目になっています。
 子供の成長を願う親の気持ちに包まれる、幸せな子供のような気持ちになるのは私だけではないはずです。是非、皆さんも不思議な体験を味わってください。
 金沢倶楽部さんの月刊誌「金澤」の11月号(10月20日発売号)で「骨董を、愛す」という特集が組まれます。そこに当店会長が登場します。ご紹介するお宝の逸品は今回展示されている、すすき野に猪柄の一つ身の男児着物です。
 当店の工房「華」のチーフディレクター小林秀明氏は「いったい、どんな筆でこれは描かれたものか想像が出来ない!」と言います。それ程細い線がしっかり描かれており、勇猛でちょっとやんちゃな猪が表現されています。当時の職人さんでも、よっぽど筆の立つ絵師であったに違いないという見方が出来るのです。
 お誂えが出来るのは、よほど裕福なお家方ですが、庶民は庶民で、親の大切に使っていた着物を子供の着物に仕立て直し、そこに背守りとして、可愛い押絵紋や刺繍紋を入れています。渋いですが経緯絣の上布(麻織物)も今ではほとんど織ることの出来ない貴重なものです。現代では超高級品です。越後上布の価格を考えれば想像がつきますね。こんなきものを着ていた子供たちは幸せであったろうなと思う店主でした。


付紐の紐飾にもお揃いの菊の刺繍が施されています。

加賀友禅の店 ゑり華